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小説 日本書紀小説【初恋】 読書感想文 【大きなたまねぎの下で】未完 お気に入りブログ
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【小説】初恋 第一部 [プロローグ][第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 【小説】初恋 第二部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話][第26話][第27話][第28話][第29話][第30話][第31話][第32話][第33話][第34話][第35話][第36話][第37話][第38話][第39話][第40話][第41話] 【小説】初恋 第三部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] 女の気持ちは、揺れ動くものかもしれない。 縁切神社の境内を出ると、観光気分の真由に戻っていた。 坂を登ると五重塔が見え、人力車が走り、大きな白い石の鳥居があった。 東京では見ることの出来ない光景に、真由の気持ちも晴れやかになり、安心した。 円山公園にある洋館で昼食を取り、また歩き出した。 相当な距離を歩いていると思うが、沿道に寺社仏閣が切れ目なくあり、真由は疲れた様子は無かった。 『あ、結婚式している。』 平安神宮の応天門に、周りを黒服に囲まれた若いカップルがいた。 『すごいね、京都の神社で結婚式なんて。』 『でも、ここは歴史は明治築だから新しいよ。』 『え。明治で新しいの?』 『うん、国宝で結婚式を出来るところもあるしね。』 『やっぱり、東京とは歴史が違うね。』 真由は、変なところで感心をしていた。 そこから、疎水沿いに歩いた。 私の口数は、少なくなっていた。 『このお寺の土塀、テレビで見たことがあるような気がする。』 『時代劇や京都なんとか殺人事件のロケでよく使われるからね。』 『やっぱり、そうだよね。なんか嬉しいな。撮影やっていないかな。』 『石川五右衛門が、絶景かなと言ったのが、あの門の屋根の上だよ。 でも、五右衛門が生きていた頃は、あの山門は焼けて無くったから、その話自体は創作。』 『ふむふむ。大きなお寺だよね。』 『別格総本山、南禅寺だからね。』 『あ、金地院なんてお寺がある。あの金地院崇伝の金地院?』 『そうだよ。』 『ちょっと、座ろうか。』 『うん。』 丁度、ベンチが置かれていた。 真由は、江戸時代にタイムスリップしているようだった。 このベンチには、思い出がある。 私は、小学生の頃、習字を習いにこの南禅寺に来ていた。 いつも開始時間よりも早く来ていたので、このベンチに座って時間が来るのを待っていた。 習字の先生は、南禅寺の塔頭寺院のご住職だった。 そこには、大学生のお嬢さんがいて、習字が終わるとケイキやフルーツを用意していてくれた。 私は、字が綺麗になりたいからというよりは、この甘いものに釣られえて毎週真面目に通った。 ある時、休みだということを忘れていて、習字の時間を潰すために、ずっとこのベンチに座っていたことがある。 学校帰りのお嬢さんが、私を見つけて、ベンチの隣に座った。 学校楽しい?とか、勉強楽しい?とか、将来の夢は?とか聞かれた後、 『普通の家に生まれたかったな。』 と、お嬢さんはつぶやいた。 私は、こんな大きな家に住めて羨ましいと思った。 大学を卒業したお嬢さんは、習字に顔を出さなくなった。 母から、同じ禅宗のお寺にお嫁に行ったとだけ聞かされた。 『まー君、よくここに来たの?』 『うん、家が、この辺りなんだ。』 『え、そうなの?早く言ってよ。』 私は、真由の狼狽具合に驚いた。 『へ?なにを怒っているの?』 『だって、まー君のご両親が、前を歩いてくるかもしれないじゃない。』 その言葉を聞いて、私は、大笑いをした。 『今更、逃げも隠れもすること無いでしょう。』 馬鹿にしすぎたせいか、真由はすねていた。 『だって、私まだまー君から何も言われていないよ。』 私の方が、ずるかった。 最後の一言は、曖昧にしてきた、 どこかに、自身が無かった。 本当に、私で良いのだろうか。 それが、ためらいになっていた。 『お母さん、早く。』 まだ小学校に行く前の小さな子供が、視線の先にあるお寺の門から出てきた。 お母さんが出てきて、子供の手をとって、買い物にでも出かけるのであろうか、視界から消えていった。 これで、いいんだ。 『これからも、ずっと一緒に生きていこう。』 真由から声は無く、目から涙があふれれていた。 ---------------------- 完 人気blogランキング:今日は何位かな? 【小説】初恋 第一部 [プロローグ][第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 【小説】初恋 第二部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話][第26話][第27話][第28話][第29話][第30話][第31話][第32話][第33話][第34話][第35話][第36話][第37話][第38話][第39話][第40話][第41話] 【小説】初恋 第三部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 『ああ、京都だ。』 改札口を出て、烏丸口のバスターミナルに着いたときに、真由のこちからこぼれた。 『地方都市でしょ。』 『そう?』 『東京に比べるとね。ビルの高さも低いし。』 『でも、東京と空の色が違う。歴史を感じる。』 『空の色に、歴史がにじみ出てくるの?本当か?』 『そう。何か違うよ。』 顔を見合わせて笑った。 『さて、どこに連れて行ってくれるの?』 『もうしばらくしたらお昼になるから、お昼を食べに行こう。』 『はい。』 そういって、バス停に向かった。 206系統に乗ると、京都駅が始発なので運良く座れた。 『どこいかはるの?』 真由が、イントネーションの外れた京言葉で話しかけてきた。 そういえば、周りの女子高生が京言葉で話している。 『そうやな~。』 京言葉で返した。 真由は、箸が転がっただけでも笑う17歳の表情をしていた。 『降りるところになったら言うし、まぁゆっくりとまっといて。』 『は~い。』 左手には京都国立博物館、右手には三十三間堂と京とらしくなってきた。 『あれはなに?』 と、真由は矢継ぎ早に聞いてくる。 高校時代に、京都めぐりに付き合わされていなかったら、絶対に答えられなかっただろう。 それほど、住んでいるとただの町なので、知らないものだ。 『次や、東山安井です。』 バスのアナウンスが鳴った。 『降りるよ。』 バスのベルを押して、お金を払って降りた。 『清水寺には行かないのね。』 清水寺は、坂が多いので、今回はパスした。 『高台寺の方から、円山公園に行こうと思ってね。』 東大路通の横断歩道を渡ろうとしたら、真由が付いてこなかった。 『どうしたの?』 『縁結びの神社があるのね。』 『うん、縁結びは縁結びかもしれないけれど、少し違うのだ。』 『どこが違うの?』 『いや、ここは縁切神社だから。』 『縁切なのに縁結び?なんか変。面白そうだから、言ってみない?いいでしょう?』 『縁切神社でいいのなら。』 私の言葉を聞くと、真由は一人で参道を歩き出した。 後を追っていくと、真由は途中で止まっていた。 "悪縁を切り良縁を結ぶ" と、書かれた看板に見入っていた。 『うまく言うね。と感心していた。』 『近くに、祇園があって、舞妓さんが辛い恋愛をした後にこの神社に来たらしいよ。』 『へぇ~。』 『引き返す?』 『一応お参りしていく。』 真由は、また歩き出した。 その顔は、気軽な表情ではなく、なにか考え込んでいる顔だった。 小さい神社なので、直ぐに本殿にたどりついた。 『お参りしておこうか。』 『うん。』 5円だけでは寂しいので、100円玉も取り出した。 真由は、真剣にお祈りをしていた。 私は、決めていた昼食の場所に行かないと行けない気持ちに足を速めた。 しかし、真由が付いてきている気配が無かった。 振り返ると、真由は沢山ある絵馬に見入っていた。 女は、覗き見が好きだなと、予定が狂うことには諦めモードで、絵馬置き場に戻った。 『酷い。』 真由が小さく声を発した。 『え、どうしたの?』 『酷い。』 『え?』 真由の表情は、こわばっていた。 "私を強姦した男達を許せない。 殺してやりたいけれど、出来ない。 忘れたくても、忘れられない。 どうか、神様忘れさせてください。" と、真由の視点が止まっている絵馬には書かれていた。 真剣に絵馬に感情移入している真由に当惑してしまった私は、ただ真由の方に手をかけた。 すると、真由は私の胸に顔をうずめて小さく泣き出した。 『ま~君は、そんなことしないよね。そんな人じゃないよね。』 私は、真由を力強く抱いて、泣き疲れるのを待つしかなかった。 なぜに、この絵馬がこれ程真由の心を揺さぶったのだろう。 そういえば、真由が私の胸に飛び込んでくるなんて、初めてのことだった。 そういえば、真由は男である私に触れられることを、条件反射で拒否していた。 そういえば、真由のお母さんが、明るく楽しい大学生生活を送っていた真由が、急に原因不明で不登校になったという話をしていた。 そして、真由はこの絵馬を読んで泣いている。 そういうことだったのか。そういうことなのかもしれない。 真由のことは、よく分かっていると思っていた。 でも、それは分かったつもりになっていただけだったのだろう。 全てを知らなくても良いのかもしれない。 友達としては。 でも、それ以上の関係を望んだとき、楽しいだけでは付き合えない部分が見えてくるのだろう。 でも、この答えはあくまでも想像の範囲である。 そして、想像の範囲で留めておくべきことなのだろう。 『ごめんね。』 真由は、泣きつかれたのか、気持ちがおさまってきたようである。 『まー君、ごめん。ちょっと、後ろを向いていて。』 『はいはい。』 私は、後ろを向くと、他の参拝者がこちらを見ていたようで、恥ずかしかった。 縁切神社で女を泣かす、悪い男だと思われているのだろうか。 思ったよりも、時間があった。 涙を拭いて、化粧でも直しているのだろう。 『さぁ、行こう。』 真由は、私の腕を力いっぱいつかんだ。 ---------------------- ↓クリック強化月間。ランキングUPに、ご協力をお願いします。 人気blogランキング:今日は何位かな? 【小説】初恋 第一部
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http://blog.with2.net/ping.php/29723/1102765785 【小説】初恋 第一部 [プロローグ][第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 【小説】初恋 第二部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話][第26話][第27話][第28話][第29話][第30話][第31話][第32話][第33話][第34話][第35話][第36話][第37話][第38話][第39話][第40話][第41話] 【小説】初恋 第三部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 『結婚式どうだった?』 『え?』 『先輩の結婚式だよ。行ったんでしょ?』 『うん。良かったよ。』 いつもの日曜日のデート、今日は飲みたい気分になって、居酒屋に行った。 『どんな感じ?』 『先輩が、とても綺麗だった。』 前に座っている真由は、私の目をじっと見ていた。 『新郎さんも、俳優のように美男子ってわけではないけれど、落ち着いた感じで凄く様になっていた。』 『弁護士さんだっけ?』 『そうそう。』 真由は、何かを探っているという感じではなく、話題として楽しんでいる様子だった。 『先輩は、専業主婦になるの?』 『いや、今医大に再入学して勉強中。 大学時代に臨床心理士は取ったんだけど、もっと活躍の場を増やそうと医師免許を取ろうとしているんだって。』 『すごいね。さすがに、まーくんの先輩だけのことはある。』 『どういう意味?』 『ううん。駒込大学生は、自分をしっかりと持っているんだなと思って。』 『そうか~?』 私は、日本酒を口に運んだ。 『そうだ。初めて披露宴で、お祝いの言葉を述べたんだよ。』 『ふむ。』 『緊張したよ。言葉を選ばないといけないし、つまらない話でもいけないし。』 『好きでしたって、言うわけにもいけないしね。』 真由は、小悪魔っぽく笑った。 『そうなんだよ。憧れの先輩でしたっていうのも言いにくいし。』 見抜かれているんだったら、それでもいいやという気分だった。 『でね、舞台のときの失敗話をしたら、結構受けた。 茜先輩、緊張するタイプで、舞台の前では手に"の"の字を書いて飲んだり、やけに後輩をいびって気を紛らわしたり。 舞台が終わると、ホッとするのか毎回のようにお酒を飲みに行って。 そんな話をしたら、結構受けた。』 『へ~。』 『茜先輩って、雰囲気はキャリアウーマンって感じで、何事も余裕って風に見えるんだけど、意外と気の弱いところがあって。 でも、皆から頼りにされるから、なかなかそういう動揺した姿を見せることが出来なかったんだよね。 打ち解けてくると、そういう姿を態と見せてくれるようになって。 そこになにか、一線があったんだろうね。』 『じゃー、まーくんは結構頼りにされていたんだ。』 『これでも、団長だったからね。苦労もしたし。どこか同士って感じ。』 『いいな~。私も、まーくんの同士になっているのかな~?』 『十分だよ。4年も付き合っているんだし。』 『そうかな~。ただのお荷物のような気が。』 『これからだよ。これから。』 『ふむ。』 私は、お酒が回ってきたようで、饒舌になっていた。 『それで、2次会で、うちの劇団の十八番の白雪姫の寸劇をやったんだよ。』 『へ~、さすが演劇部。凝っているんだね。』 『腕立て状態の腕が脚になって、胴と脚が荷物袋になるから、本当に小人の大きさになって可愛くなるのだ。』 『ふむふむ。見てみたいな。 ところで、白雪姫は誰がやったの?』 『藤井先輩。』 真由には、茜先輩とは言えなかった。 『じゃ、王子様は新郎さん?』 『それがね。2個上の団長に言われて、僕がやったのよ。』 『え~、それじゃお祝いの芸になら無いじゃん。』 『で、最後の眠りを覚ますキスをする時だけ、新郎さんと入れ替わるって分け。 ま、お約束だけど、凄く受けた。』 『ベタだけど、面白い。』 『それが、皆凄いんだよ。披露宴の時に台本を渡して、劇団員披露宴なんか適当に、皆台本を読んでいて。 それで、2次会でちゃんと息が合うんだもん。 昔取った杵柄って凄いね。 『披露宴は、そっちのけだったんだ。面白いね。』 『同じテーブルに、医大の同級生と一緒になったんだけど、何やっているんですかって不思議な顔をされた。 2次会のお楽しみですって、答えたけど。』 『いいな。そういう友達がいて。 私の友達は、おしゃべりしたり、一緒に旅行に行ったりするだけで、芸はないから。 もっと大学生時代に、チャレンジしておけばよかったよ。』 『ケーキ屋さんで、腕を磨いたじゃん。』 『そっか。』 『そうだよ。人それぞれだし。』 『まーくんも法学部だから、司法試験受かっていたら、人生違っていたんだよね。』 『僕は、今の仕事でいいよ。気に入っているし。』 その言葉を聞くと、真由はとても嬉しそうに、チューハイを飲み干した。 上を見ればキリが無いのかもしれないが、これで十分楽しい思いもしている。 そして、帰り道、 『そうだ。京都 行こうか?』 という言葉が、自然と口に出たのだった。 ---------------------- ↓クリック強化月間。ランキングUPに、ご協力をお願いします。 人気blogランキング:今日は何位かな? 【小説】初恋 第一部 [プロローグ][第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 【小説】初恋 第二部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話][第26話][第27話][第28話][第29話][第30話][第31話][第32話][第33話][第34話][第35話][第36話][第37話][第38話][第39話][第40話][第41話] 【小説】初恋 第三部 [第1話][第2話][第3話] [第4話] [第5話] [第6話] [第7話] [第8話] [第9話] [第10話] [第11話] [第12話] [第13話] [第14話] [第15話] [第16話][第17話][第18話][第19話][第20話][第21話][第22話][第23話][第24話][第25話] 『長沢?』 『はい、そうです。』 『おれ、形原。元気にしとった?』 茜先輩の代の団長からの電話だった。 『お久しぶりです。ボチボチやっています。』 『そか。それはご苦労。 茜の結婚式は行くよな。』 『はい。』 『2次会も、行くよな。』 茜先輩の結婚式でのスケジュール確認のようだ。 『もちろんです。』 『正式には、幹事は美紀がやるけれど、ほとんどうちらの代で準備している。 新郎の弁護士って言っても、友達ってのはバラバラっぽい。』 『そうなんですか。ご苦労様です。』 『そこでだ、長沢。シナリオ書け。』 『え、なにをいきなり。』 『劇団ラプソディーの18番の白雪姫でいいから、結婚式2次会バージョンに手直ししてくれ。』 『どういうことですか?』 『茜を祝うおれらとしては、演劇をしない分けにはいかんだろう。 20分くらいでいいんじゃないか。』 『練習はどうするんですか?』 『練習なんて、おれらに必要ないだろう。 適当に台詞は覚えちゃうよ。 式の時に台本を持ってきてくれればいいわ。 衣装は、後輩にもらいに行ってくる。 メンバは、うちの同期8名、一個下が2人、そしてお前ら2人。』 『配役は?』 『茜が白雪姫で、王子様はお前でいいや。 後は、適当で。』 『僕が、王子様ですか?』 『ああ、最後にうまく新郎に譲ってやってくれ。』 『そういうことですか。』 『これで、いけるだろう。』 『はい、分かりました。』 うちの劇団で、先輩の命令を断れるわけが無い。 『それじゃ、頼んだわ。』 そういうと、せっかちな形原団長の電話は切れた。 役者が役者だけに、周りも盛り上がってきているのだろう。 ---------------------- ↓クリック強化月間。ランキングUPに、ご協力をお願いします。 人気blogランキング:今日は何位かな? 【小説】初恋 第一部
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